1649年1月15日〜1月21日

パリとサン=ジェルマン=アン=レーの間には越えられない溝が…

ノーデ:宮廷がサン=ジェルマン=アン=レーに移動すると、パリ市はにわかに騒がしくなる。

本の行商人ジャック:パリとサン=ジェルマン=アン=レーの間は通行証が必要になりました。

ノーデ:パリ高等法院はマザラン枢機卿を「公衆の安寧を撹乱したる罪」で告発。

ジャック:同時にエルブフ公をパリ民兵組織の創始期間に任命。軍資金も与えます。

ノーデ:つまり、パリ高等法院は武力衝突必須と備えている。

民兵組織のための課税⁈

ジャック:そこへコンデ家の末っ子コンティ公やロングヴィル公爵が応援にかけつけます。

ノーデ:あんなに戦費のための課税に反対していた高等法院が民兵組織の費用をまかなうために自主的に課税しはじめたそうじゃないか?

ジャック:皮肉なものです。戦争ってお金がかかるんですよ。パリの富裕な町民には不評でしょうね。

ノーデ:協働司教(のちのレ枢機卿)などはもっと過激で教会の聖具まで没収しようとしている。

パリ高等法院はマザランの罷免を要求

ノーデ:パリ高等法院によるマザラン枢機卿への告発は、公衆の前で読みあげられ、群衆は枢機卿の首を求めて叫んだそうだよ。

ジャック:当然のようにその私財は没収して競売にかけ、軍事費に充てるらしいですよ。

ノーデ:不満分子の貴族も続々とパリに集結しているようです。

ジャック:さっそくバスティーユが攻撃されましたが、国王軍もパリへの穀物輸送の拠点であるコルベイユを占拠しました。

ノーデ:パリ高等法院が先頭に立って、マザラン枢機卿の罷免を要求するようだ。

ジャック:果たしてアンヌ王妃さまは、どうお答えになるんでしょうか? ノーデ:目が離せなくなってきたぞ。

パリ高等法院の建物とサント・シャペル(筆者撮影2015年)

投稿日