印刷業者コティネ、パリ市庁舎前で絞首刑にされる?
ショー・マスト・ゴー・オン
本の行商人ジャック:いよいよ、コティネさんが処刑されました。
ノーデ:とはいえ、またも板に描いた人型を絞首刑にしたわけだろう?
ジャック:場所はパリ市庁舎前広場。
ノーデ:この板きれのコティネが吊るされるや、群衆がよってたかって、絞首台を引き倒すのだ。
ジャック:民衆はこの処罰を不満と思っているわけですね。
パリ高等法院による減刑
ノーデ:当のコティネはあいかわらずどこかに身を隠している。
ジャック:ずっと隠れているわけにもいかないでしょう?
ノーデ:パリ高等法院がシャトレ裁判所の判決を破棄し死刑をガレー船送りに減刑したようだ。
ジャック:減刑って言っても、ガレー船に送られたら、生きては帰れないですよ!
ノーデ:運が良ければ、生きて帰れないこともない。
ジャック:そうはいいましてもねぇ…
ノーデ:コティネの他にも死刑宣告された印刷業者や厳罰をくらった家族経営の印刷業者がいる。
ジャック:死刑宣告を受けた印刷業者モルロやミュニエについては『フロンドの乱とマザリナード』第3章p.94 -98にまとめられています。ご参照ください。
カルナヴァレ美術館所蔵。1635-1645年に描かれたパリ市庁舎前広場